2025 Japan AWS Top Engineersインタビュー

【写真】瀬山(せやま)2022年入社 クラウド戦略チーム
キャリアは監視オペレーターからスタートし、SIerにてオンプレミスのインフラエンジニアとして運用保守、設計構築業務に従事しました。クラウドに関してはAWSを中心に提案、設計構築、運用を経験しています。その後、2022年に入社し、「クラウドを安全に、楽に、使いこなすための施策を考えて実行する」ことを意識し業務を推進しています。
クラウド戦略チームでご活躍されていますが、そこに至るまでのキャリアの変遷と、AWSに興味を持ったきっかけを教えてください。
キャリアのスタートは、オンプレミス環境での監視オペレーター業務でした。そこから少しずつサーバー構築などの業務にステップアップし、インフラの知識と経験を積んできました。
AWSを知ったのは2016年頃で、当時、クラウドという言葉は耳にしていたものの、実際に触れる機会はありませんでした。業務外でAWSのハンズオンに挑戦してみたところ、その面白さに惹かれ、本格的に勉強を始めるようになりました。
2022年にポーラ・オルビスホールディングスに入社し、現在はクラウド戦略チームの一員として活動しています。主な業務は、クラウドを「安全に」「楽に」「使いこなす」ための施策の立案と実行、そして技術支援です。単なる運用ではなく、クラウドを活用した業務改善や効率化を支える役割を担っています。
AWS Top Engineersを目指そうと思ったきっかけや、どのような活動が今回の選出に繋がったと感じていますか?
実は「AWS Top Engineersを目指そう」と強く意識していたわけではありません。
自分がこの1年間取り組んできたことが、社外から見てどのように評価されるのかを知りたくて、今回エントリーを決めました。
前職では、2021年・2022年とAWS Top Engineersに選出いただいた経験があります。現在所属している会社は、2024年にAWSパートナープログラムへの参加条件が整い、ようやくエントリー資格を得ることができました。「これまでの経験や今の取り組みを踏まえて、再びチャレンジしてみよう」と思えたのが大きなきっかけです。
2024年の主な活動としては、社内勉強会の企画・運営を通じた技術ナレッジの共有や、複数プロジェクトにおける技術支援です。特に、各チームが作成した設計のレビューや、自ら設計を担当する機会も多く、技術面からプロジェクトを支える役割を担ってきました。
こうした日々の積み重ねが、選出につながったのではないかと感じています。
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新しい技術やスキルを身につけるためのインプット・アウトプットはいつ、どのようにされていますか。
個人活動として、新しい技術や情報をキャッチアップする際はSNSを活用しています。特に、同じ課題意識を持つ人が投稿するAWSアップデート関連の情報を中心に収集しています。詳しい人とつながり、直接情報を得ることも重要な手段だと考えています。
また、技術を学ぶ際には、既存のシステム構成をそのまま受け入れるのではなく、「なぜこの構成になっているのか?」という視点を持って考えるようにしています。まずは現在の課題を明確にし、それにマッチする技術がないか常にアンテナを張っています。加えて、新しい機能に関する情報が入った際には持っていた課題と紐づけられるよう、情報を整理することを心がけています。
情報収集に追われすぎると、改善にまで頭が回らなくなることやインプットだけで疲れてしまうこともありますが、エンジニアの本質的な役割は「改善」にあると考えています。
資格をたくさん持っていても、それだけでは意味がありません。資格には「正解」がありますが、現場には「絶対的な正解」がない。だからこそ、現場の状況を理解したうえで、最適な選択をする力が求められると感じています。
現在のやりがい、ご自身がエンジニアとして大切にしていることなどもお聞かせください。
エンジニアとしてのやりがいは、「絶対的な正解がない現場で、最適解を見つけていくこと」にあります。AWSにはベストプラクティス(成功事例集)が豊富にありますが、それをそのまま現場に当てはめるだけでは、うまくいかないこともあると感じています。だからこそ、「正しすぎる構成」が必ずしも現場にフィットするとは限らないという視点を持つようにしています。
私が大切にしているのは、自社のシステムにおいて「どこまで構成を緩められるか」を見極めることです。セキュリティや運用性を保ちつつ、現場にとって最も使いやすい形を探る。その判断をするプロセスこそが、エンジニアとしての楽しさであり、やりがいだと感じています。
今後、実現したい夢や目標はありますか?
今後の目標は、社内にもっとAWSに詳しい人を増やしていくことです。現在、クラウド戦略チームにはAWSに精通したメンバーが多くいますが、改善できる範囲はどうしても個人の手の届く範囲に限られてしまいます。
もし、各チームにAWSに詳しい人がいるような組織になれば、現場での改善がよりスピーディに、柔軟に進められるようになるはずです。チームごとに自律的に課題を見つけ、解決できる力がつけば、組織全体の成長にもつながると考えています。
そのためにも、これからは「AWSに詳しい人を育てること」が自分の大きな目標です。知識を共有し、経験を伝えながら、社内全体のクラウドを理解して使う力を高めていきたいと思っています。
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