「主体性」がDXを動かす——AWS re:Inventから見る、進化の方向
【写真】小川(おがわ)取締役 総合企画・IT・HR・事業開発担当
クラウド戦略チーム企画担当です。
2025年12月、ラスベガスで開催された「AWS re:Invent」に参加しました。
当社としては3回目の参加となり、今年はGDSCの選抜メンバーと小川役員が参加しました。
事業会社がこうした技術カンファレンスへ参加することに驚かれることも少なくありません。ですが、デジタル変革を推進する当社にとって、グローバルな技術動向を肌で感じることは、今後の方針を描く上で不可欠だと考えています。
AWS re:Inventへの参加を通じて見えてきた、当社のデジタル変革に必要な人材像とは——今回初めて参加した小川役員へ率直な感想を伺いました。
ぜひ最後までご覧ください。
AWS re:Inventとは?
AWS re:Inventは、クラウドサービス大手のAmazon Web Services(AWS)が主催する世界最大級の技術カンファレンスで、毎年、世界中から数万人規模の技術者やビジネスリーダーが集結します。最新のクラウド技術やAI、データベースなどのセッションが数百にも及び、参加者は自らの関心に応じて最先端の技術トレンドに触れることができます。
https://reinvent.awsevents.com/
参加して感じた「技術者の熱量」
——率直な感想を教えてください
まず驚いたのは、規模の大きさです。世界最大級の技術者の集まりだからこそ感じられる、参加者全体の「熱量」が印象的でした。私は2日間の参加でしたが、多くの学びを吸収しようという参加者の意志が、ひしひしと伝わってきました。
なかでも、経営層向けセッションは興味深かったです。AWSサービスの紹介に注力するのではなく、「企業が何を求めているか」という顧客視点を軸に、フレームワークや考え方が共有されていたことからユーザーニーズの本質に向き合う姿勢が伝わってきました。
技術は手段——視野を広く持つことの重要性
——こういったイベントに参加する価値をどう感じられましたか?
技術があることはもちろん大事です。ただ、技術を活かすためには、視野を広く持つ必要があります。技術の深掘りだけではサイロ化が進み視野や技術活用の可能性を狭めてしまいます。
私はITやデジタルの技術者ではないのでその視点からの意見ですが、グローバルかどうかは別としても、同じ目線を持ってコミュニケーションが取れる人たちとの接点を社外に意識的に作っていく機会はあったほうが良いと思います。こういったイベントに参加することも良いですし、日本でのネットワーキングの場も必要だと思います。
実際こういったイベントでは技術の話だけではなく、“技術を使ってどんなことができるのか”という具体的なユースケース展示やセッションが多いと感じたので、IT部門のメンバーと他部門のメンバーが一緒に参加するといいと思います。まずはAWS Summit等日本で行われているイベントへ一緒に行くことで「ああ、こういうことができるんだ」と思った時に、その場で対話ができたら良いと思います。現地で具体的な話ができれば、更に自社でのユースケースを想像しやすくなりますよね。
GDSCが意識すべきこと——主体性と「手を挙げる」文化
——どのような社員がre:Inventに参加すると良いと思いますか?
これだけの人数の人がいろんな国や会社から来ているので、自分で「これを勉強しよう」や、参加者とコミュニケーションを積極的に取り仲間を見つける等の強い目的意識を持ってもらうことがまず大前提になります。
セッションの数も非常に多いため、自分で決められないと何のメッセージも得られない可能性もあります。それがこのカンファレンスの特徴でもあり、参加者に求められる姿勢だと感じました。
——参加者の選定方法について、選抜式を採用されましたがどうでしたか?
良い方式だと思いました。背中を押してあげた方がいいなと思う人は押してあげた方がいいとは思いますが、基本的には、手を挙げて自ら学びたいという意思がある方が参加していくことが絶対に良いと思います。
こうした主体性と「手を挙げる」というプロセスは、GDSC全体の文化として浸透させたいと考えています。
繰り返しになりますが、技術というのはあくまでも私達が目指したい、ありたい姿の中のパーツの1つでしかないということは認識しておく必要があります。視野を広く持つという意味においては、技術を「手段」として捉え直し、自ら学びたいことを決め、積極的にコミュニケーションを取り、情報を取りに行く姿勢を持つ人材へ。GDSCがそうした方向へ更に変わっていくことを期待しています。

最後に——編集後記
小川役員の言葉から感じたのは、経営層がGDSCに求めるものは、単なる「技術力」ではなく、「技術を何に使うか」を自ら考え、判断し、提案できる主体性だということです。
そして、それは決して特別なスキルではなく、「外の世界を見に行く」「違う視点を持つ人と対話する」という行動を伴う習慣から生まれるものなのだと改めて気づきました。
当社がデジタル変革を推進する上で、こうした「人とテクノロジーの関係」を問い直す機会は、これからも増えていくはずです。
技術トレンドを知ることは大切ですが、それ以上に熱を感じ、自分たちの仕事に引き寄せる感度を持つことなのだと改めて実感しました。